革製品の修理をしている当店ですが、よくあるご質問に
「どうお手入れをすれば良いのでしょうか?」
とのお悩みを聞かれる事があります。
革製品にとって大敵なのは「水」と「汚れ」です。
水は雨もそうですし、ジュースやワインなども同類ですが、とにかく水分を嫌います。
綺麗な水ならば、濡れたとしても乾けば元に戻りますが、雨水は空気中の汚染物質が含まれている為、染みになる可能性があります。
特にヌメ革は雨による染みが付きやすいですね!
この写真は先日修理依頼があったヌメ革のバッグですが、雨水によるシミでこんなにも色が変わってしまいます。
雨に濡れた場合は、とにかく乾いた布で水気を取って下さい。取ると言ってもゴシゴシ拭くのはNGです。布を押し当てるようにして念入りに、、、です。
また、すぐに乾かしたい所ですが、ドライヤーなどで乾かすのも良くありません。型崩れの原因にもなります。
革製品の形を崩さないようにして日陰干しをして下さい。
ジュースやワイン等の場合は、固く絞った布で拭き取り日陰干しをしましょう。
「水は大敵なのに?!」
そうなのですが、ジュースやワインの場合はその物に色が着いている為、革が染まってしまいます。少しでも軽減する為には仕方が無いのです。
また、水分を嫌うと言っても適度な水分は必要となります。乾燥し過ぎると革がパリパリになってしまい、ヒビ割れや破れの原因にもなります。
ようするに濡れる程の水分は不要なのです。
もう一つ固く絞った布で拭く時があります。それは表面に汚れが付着した時です。
普段使っていても汚れは付着していきます。もちろん見える程の汚れは早めに拭き取ると思いますが、目に見えない汚れは1〜2ヶ月に1度くらいの頻度で拭き取る事をお勧めします。
革に着いた汚れは放置していると「染み」に変わります!
ですので、汚れは早めに落とすのが革を長持ちさせる・色を維持する秘訣になります。
お手入れ方法から多少食い違った話になってしまいましたが、長くなりましたので続きは後日書きたいと思います。
ちなみに、当店では染め直して元の色に戻す事をしておりますので、最終手段?!としてご相談下さい(笑)