CHANELのボーイシャネルです!似たようなラインがいくつもありますが、多くの方が愛用されている財布ですね。
本日はこのお財布をメンテナンス致しましたのでご紹介致します。
CHANEL財布の修理内容
まずは今回の修理内容ですが、写真からも若干分かる通りで縁周りは凹凸が複数あり、他の部分と比べて擦れやすいかと思います。
ですので、その部分の表面が削れて傷みが出ております。
それと、全体的に色がくすんで見えるような状態です。こちらも内側の綺麗な部分の色に合わせて彩度を良くしていきます。
幸い破れや重度のダメージはありませんでしたので、メンテナンスすればまだまだ現役で活躍出来るお財布となります。
財布の修理・メンテナンス前写真
何枚か写真にて修理前の状態をご覧下さい。
縁周りのスレ傷はそれなりに目立つ状態です。
このような感じになります。
修理としては、このまま色付けでも良いのですが、縁周りの擦れた部分は表皮が薄くなっている、または表皮がなくなっていますので部分的に表皮形成を行い、しっかりと塗膜が出来るようにしております。
全体的な黒ずみや汚れなども専用クリーナーにて除去をしてからリカラー(補色)を行っております。
財布の修理・メンテナンス後写真
それでは当店で修理してどのように生まれ変わったかを写真でご紹介致します。
参考にしましたのは蓋裏や物入部分の内側の色を参考にして調色を行い、白ボケた感じの表面も色艶良く仕上げております。
縁の部分のスレ傷も分からないかと思います。
各縁周りもこのような仕上がりになります。
スレている部分をそのまま補色をしても、やはり他とは違う感じの艶になったりもしますので、前段階できちんと表皮形成する事によって、仕上がりも良く見えるかと思います。
要注意!革財布へのアルコールは色落ちの原因に!
全く別の話にはなってしまいますが、最近かなり増えてきたお問合せがあります。
コロナの影響により、アルコール消毒を良くされているかと思います。消毒をする事はもちろん良い事ではありますが、除菌した手が乾かない状態でバッグや財布を触りますとアルコールにより色落ちや表面が溶けてしまうような現象が発生してしまいます。
以前は「財布に汚れが付着したのでアルコール除菌シートで拭いてしまい、表面の色が落ちてしまった」と言うお問合せがたまにあるくらいでした。
革製品のバッグや財布にはアルコール消毒液は非常に危険ですので、お店でワンプッシュする際も除菌液がバッグに飛ばないようにご注意して下さい。
また、手の除菌をした場合はしっかり乾燥した事を確認して触るようにして頂ければと思います。