今回は CHANEL(シャネル)のエナメル × カーフレザーのコンビバッグを「カーフ部分のみブラックへカラーチェンジ」した修理事例をご紹介します。
こちらのモデルは2000年代頃に展開されていたもので、市場でもあまり多く出回らないレアモデルの一つです。
フラップや縁まわりはブラックのエナメル(パテント)、本体はカーフレザーという異素材の組み合わせが特徴的で、素材それぞれに違った経年変化が出やすいバッグでもあります。
今回はお客様から
「カーフレザー部分だけを黒に変えて、よりシックな印象にしたい」
というご要望をいただき、その希望にあわせてカラーチェンジを行いました。
エナメル部分と内側はそのままの状態をキープするため、素材の質感や色味の差が自然に仕上がるよう細部まで調整しています。
修理前の状態
お預かりしたバッグは、カーフレザー部分に経年による変色が見られる状態でした。
特に表面の色ムラや薄い擦れが気になり、元のベージュカラーの均一感が失われていました。
エナメル部分については光沢も保たれ、ひび割れもなく比較的良好でしたので、今回は エナメルはノータッチで、カーフのみの施工 となりました。
以下は修理前写真です。
今回行った修理内容
今回の主な修理内容は次の3点です。
1. カーフレザー部分のブラックへのカラーチェンジ
まずは表面の古い染料や汚れをクリーニングし、レザーの状態を整えます。
その後、カーフの質感を損なわないよう調合したブラックを丁寧に吹き付け、ムラのない自然な色に仕上げました。
コンビ素材のバッグでは色の切り替え部分が非常に重要です。
エナメル部分との境目が不自然にならないよう、細かいマスキングと段差の処理を繰り返し、純正のようなラインを再現しています。
2. チェーンを脱着可能に
今回のバッグはチェーンが片側だけ外れる仕様になっていましたが、両側外せるように金具を変更しました。
お客様で別のチェーンを所持していれば付け替えが可能となります。(長さを変更など)
3. チェーンレザーのブラック仕上げ
バッグ本体との統一感を出すため、チェーン部分のレザーもブラックへ変更しています。
これにより全体の印象がぐっと締まり、カーフレザー部分との一体感が生まれました。
修理後の仕上がり
修理後のバッグは、まるでブラックカラーの純正モデルのようなシックな印象になりました。
エナメル部分特有の光沢と、マットなブラックカーフの組み合わせが非常に相性よく、もともと高級感のあるバッグがさらに引き締まって見えます。
内側については状態が良かったため、今回はクリーニングのみとし、オリジナルをしっかり活かしています。
修理後の写真はこちらです。
エナメル部分はそのままにしたカラーチェンジのメリット
今回のように 「カーフだけカラーチェンジ」「エナメルは現状維持」 という修理は、以下のようなメリットがあります。
エナメルの質感(光沢)を損なわない
オリジナルのデザインラインを活かせる
修理費用を抑えられる
経年変色した部分だけをリフレッシュできる
特にシャネルのコンビ素材は色分けが美しいデザインのため、部分的な修理が非常に相性が良いパターンです。
カラーチェンジは「イメージを変えて長く使いたい方」に最適
バッグ全体の色変えではなく、部分的なカラーチェンジをすることで
「好みのカラーにしながら、ブランドの雰囲気はそのまま」
という仕上がりが可能になります。
今回のようにブラックへ変更すると、シーンを選ばず長く使えるバッグになり、ファッションにも合わせやすくなります。
シャネルのエナメル修理・カラーチェンジはお任せください
当店ではシャネルのカラーチェンジ、エナメル修理、持ち手交換など幅広く対応しております。
色褪せ・変色
ベタつき
エナメルのひび割れ
カーフのスレ補修
チェーンレザー交換
など、お悩みに合わせて最適なプランをご提案いたします。
今回のように「黒にしたい」「印象を変えたい」といったご要望にも柔軟に対応できますので、お気軽にご相談ください。














