今回ご紹介するのは、シャネルの人気モデル、ミニマトラッセショルダーバッグの修理事例です。
シャネルのマトラッセは、ふっくらとしたキルティングデザインと上品なチェーンショルダー、そしてゴールド金具の組み合わせが魅力のアイコニックなバッグです。
流行に左右されないデザインから長年愛用される方も多く、中古市場でも非常に人気の高いモデルとして知られています。
しかし、どれだけ上質なレザーでも、長年の使用や保管環境によって少しずつ劣化は進みます。特にブラックレザーは、一見ダメージが分かりにくい反面、乾燥や表面塗膜の摩耗によって白っぽく見える「白ボケ」が発生しやすい素材です。
修理前の状態
今回お預かりしたミニマトラッセは、全体的にレザー表面のツヤが失われ、黒の深みが薄れて白っぽく見える状態でした。
ブラックカラー特有の高級感が弱くなり、全体がややくすんだ印象になっています。
特にダメージが大きかったのは、フラップの縁部分と背面ポケット周辺です。
これらの箇所は使用時に擦れやすく、摩擦が集中しやすいため、塗膜が薄くなりスレ傷が目立っていました。
また、背面ポケット部分は革の傷みも進行しており、表面の荒れや繊維の乱れが見られる状態でした。
なお今回は、お客様のご希望により修理範囲をバッグ本体の外装部分のみに限定しています。
チェーンショルダーの革部分や内装も修理可能ですが、今回は施工対象外となりました。








今回の修理内容
- バッグ外装全体のクリーニング
- 白ボケ改善
- スレ傷補修
- ブラックレザー補色
- 仕上げコーティング
修理工程
1. 全体クリーニング
まず表面に蓄積した皮脂汚れやホコリ、古い保護剤などを丁寧に除去します。
表面に汚れが残ったままだと補修塗料の密着が悪くなるため、仕上がりに大きく影響する重要な工程です。
2. スレ傷補修
フラップ縁や背面ポケットの傷んだ部分は、表面を整えながらできる限り凹凸をならしていきます。
ただし、革そのもののダメージが深い場合、完全に痕跡を消すことは難しいケースもあります。
3. 調色・補色
ブラックは単純に黒を塗ればよいわけではありません。
シャネル特有の上品な黒には深みや質感の表現が重要で、艶感とのバランスも仕上がりを大きく左右します。
今回もマットすぎず、艶が強すぎない自然な質感を意識しながら補色を行いました。
4. 保護コーティング
最後に保護コートを施し、摩擦や乾燥からレザーを守りながら質感を安定させています。
修理後の仕上がり
修理後は、全体に見られた白ボケが改善され、ブラックレザー本来の深みと高級感がしっかり戻りました。
色がはっきりしたことで、キルティングの立体感もより美しく見えるようになっています。
フラップ縁のスレ傷も目立ちにくくなり、全体の印象は大きく改善しました。
ただし、特に傷みが進んでいた背面ポケット部分とフラップ付け根周辺については、修理前より見た目は大幅に改善したものの、革自体のダメージが深かったため補修痕がわずかに残りました。
革修理では、素材の状態によって「完全に新品同様」まで戻せないケースもありますが、その中でも可能な限り自然で違和感の少ない仕上がりを目指しています。









シャネルバッグの色褪せ・スレ傷でお困りなら
シャネルのマトラッセで多いご相談には、以下のようなものがあります。
- 黒が白っぽくなった
- 角が擦れて色が抜けた
- チェーン革が傷んだ
- バッグ全体がくたびれて見える
こうした症状でも、適切な修理によって印象を大きく改善できます。
大切なシャネルバッグを長く使い続けたい方は、ぜひお気軽にご相談ください。
まとめ
- ブランド:CHANEL
- モデル:ミニマトラッセ ショルダーバッグ
- 症状:白ボケ・スレ傷・色褪せ
- 修理内容:外装補修・色補修
使い込まれたバッグでも、適切なメンテナンスによって美しく蘇ります。シャネルバッグの修理をご検討中の方は、お気軽にご相談ください。