高級感の漂うシャネルのマトラッセバッグとなります。
デザインやサイズは様々あり、お持ちの方も結構多いバッグかとおもいます。
今回ご紹介するのは上の写真のバッグですが、元々の革色は黒だったものの、次第に色あせてさらにはスレてかなり表皮も傷んでいる状態でした。
これを再度使えるレベルまで仕上げます。
バッグの状態は・・・
修理前のバッグ状態ですが、かなり重度な感じです。
まずチェーンショルダーに編み込まれている革紐は既にボロボロでして、残念ながら再利用は厳しい感じでした。
あとはバッグ本体の底角4ヶ所のうち、2ヶ所に1mm~3mm程の穴が空いております。こちらも放置しているとその部分から革が乾燥してしまい、最終的には革が破れやすくなってしまいます。
それと見て分かるように全体的な色あせとスレ。
色あせ・色落ちレベルならまだ何とでもなりますが、スレ傷が酷くヌバックやスウェードみたいな状態になっている部分もあります。
今回のバッグ修理ご提案内容
まずチェーンショルダーの革紐は再利用が出来ませんので交換となります。
本体部分の穴や蓋の縁部分の破れにつきましては塗料での傷埋め対応です。
あとは全体的にスレて毛羽立っている部分などは部分補修をしながら表皮形成を行って表面を整えて、染め直し(色付け)をします。
最後に色止め(艶調整)をして仕上がりとなります。
文面で書けばたったの4行で終わってしまいますが、かなり難易度も作業工数も大変な作業です。。。
バッグの修理前と修理後を写真でご紹介
それではどのように生まれ変わったのか、修理前と修理後の写真をご紹介致します。
まずは修理前の写真です。
このように全体的な色落ち・色あせと蓋部分の縁周りは既に表皮が削れて無くなっている状態です。
これが修理をしますと、
ここまで蘇ります!!!
ちょっと写真では綺麗に写り過ぎているようにも思えますが、画像修正はしておりません(笑)
チェーンショルダーの革紐については新品の革紐を使って編み込み直しております。
こちらは中蓋になりますが、今回は内側の黒革部分も修理対象のご希望となりましたので、一緒に修理をしております。
修理するとどのくらいキレイになるの???と思っている方は多くいらっしゃるかと思いますが、この修理前と修理後の写真を参考にご検討して頂ければと思います。
シャネルマトラッセはスレ傷が付きやすい
最後になりますが、このシャネルのマトラッセは革が非常に柔らかく傷がつきやすいので、あまりスレていると表面が毛羽立ってくる現象も起こります。
このような状態ですと、衣類に色移りしてもおかしくない状態ですので早めのメンテナンスがオススメとなります。
是非!修理をご検討下さい。