大切に使っていたお気に入りの財布に汚れやシミが付着してしまった!!!
こんなお悩みやトラブルがあるかと思います。
良くあるのはバッグの中に一緒に入れていた化粧品や筆箱などから何らかの液が漏れてしまって財布にかかってしまった場合や、手に汚れが付着していたのに気付かず、財布を持ってしまったが為に汚れが付着してしまった場合などです。
今回は、自身のメンテナンスではどうにもならなくなった財布を修理した事例をご紹介となります。
財布に汚れが付着した!対処法は?
財布に汚れが付着した事にすぐ気付いた場合は、乾いた布巾や固く絞った布巾で優しく拭き取って下さい。
この時に強くゴシゴシと拭いてしまうと汚れが沈着してしまったり、革の表面を傷めてしまう可能性があります。
革製品であれば表面にはコーティングが施されていますので、付着して直ぐであれば被害を最小限にする事が出来ます。
※ヌメ革などエイジングする革はコーティングが施されていない為、直ぐに拭き取っても跡が残ってしまう革もあります。
水分は革にとって大敵ですので、水を多く含んだ布巾等で拭くと色が変わってしまう場合もありますので、こちらも注意が必要です。
汚れが付いたのに気付かなかった場合ですが、こちらも対処としては同様になります。
但し、汚れが沈着している可能性が高いので汚れが落ちるまで擦り続けるのはNGで、出来る限り表面に付着した汚れを取るのが限界です。
沈着した汚れはクリーナーで落ちる?
市販されているクリーナー等でも沈着汚れはほぼ落ちないと思われます。
クリーナーは革の表面に付着した頑固な汚れなどには効果がありますが、革に沈着した汚れまでは難しい場合がありますのでやり過ぎには注意が必要です。クリーナーを付け過ぎると表面のコーティングが剥がれて色落ちしてしまったり、革が伸縮して波打ったようになってしまいます。
落ちない汚れやシミは修理専門店へ
自分で対処出来れば良いですが、どうにも出来なくなったシミや汚れは当店のような革製品修理専門店へご相談下さい。
当店でも過去の修理ブログにていくつもご紹介しておりますが、基本的には可能な限り汚れやシミを除去して、再度染め直しをする事によって修復致します。
PRADAの財布修理事例(修理前)
それでは、今回修理しました財布を写真付きでご紹介したいと思います。
こちらはPRADAの財布になりまして、サフィアーノレザーです。
恐らくボールペン等の液が付着してしまった感じとなります。
恐らくですが、汚れが付着したのに気付いて拭き取ろうとしたのですが、余計に広がってしまった感じがあります。
このようなインク系の汚れはまず綺麗に取れる事はありませんので、ご自身のメンテナンスでは難しいです。
PRADA財布の修理事例(修理後)
それでは次に修理後の財布をご覧下さい。
このような仕上がりになります。
ピンクの革に青いインク付着でしたのでかなり目立った汚れでしたが、修理する事によってインク跡もなくなり分からないレベルになったかと思います。
(角度により色味が多少異なって見えるのは光の加減等です)
まとめ
今回は財布に付着したシミや汚れについてPRADAの財布をご紹介となりました。
ご自身でメンテナンスするには限界がありますので、万が一の場合はその事を理解して出来る限りの対処で留めて下さい。
やり過ぎて表面に傷みが出てしまうと余計に修理が厄介になってしまう場合がございます。
今回のようなインク系の付着はまず落ちませんので、そのままの状態で修理店へご相談して頂くのが良いかと思います。
それでは皆様からのご相談やご質問をお待ちしております。