今回ご紹介するのは、セリーヌのエナメルバッグの修理事例です。
エナメル素材は独特の光沢感が魅力ですが、長年の使用や経年劣化によって、表面の状態が変化してしまうことがあります。
今回のバッグでは、エナメルの表面に部分的に光沢がなくなり、ところどころに通常とは違う不自然な跡が出ていました。
セリーヌのエナメルバッグに光沢のない跡
今回の症状は、バッグの色そのものが変わってしまったというよりも、エナメル表面の劣化によって本来の光沢感が失われている状態でした。
勿論、購入してから長年経過している為、エナメルの黄ばみは出ていると思いますが、元々の色からあまり黄ばみが出ていても違和感がないような色だったのかなと推測されます。
エナメルバッグは表面の透明なエナメル層によって、独特のツヤと質感が生まれています。そのため、表面のコーティングが劣化すると、一部分だけツヤがなくなったり、曇ったように見えたり、周囲とは違う跡が出てしまうことがあります。
当店のブログでもいくつかご紹介しているエナメルの白濁現象のような感じです。
今回も、写真から見ても分かるように、全体の色は独特で深みのある色合いでした。










独特な色合いのため色付けは行わず修理
今回の修理で特に重要だったのが、バッグ本来の色をどう残すかという点です。
エナメルの色が単純な一色であれば、状態に合わせて調色し、色付けによって仕上げる方法もあります。
しかし、今回のセリーヌのバッグは独特な色合いをしているため、通常の色付けでは元の色を同じように再現することができません。

上の写真は修理後ですが、色合いが単色ではなく独特な色付けが施されています。
このような色合いのバッグでは無理に近い色を作って塗装してしまうと、修理前とは違う色味になってしまいます。
そこで今回は、あえて色付けを行わず、元の色を活かす方法を選択しました。
クリーニングからエナメルコートまで無色で仕上げ
まずはエナメル表面の状態を確認し、ある程度クリーニングを行います。
その後、色を入れることはせず、下地処理からエナメルコートまでの工程をすべて無色(クリアー)で施工しました。
今回のような修理では、色を塗り直して新品のような別の色に変えるのではなく、もともとの色合いをできるだけ活かしながら、エナメル表面を整えていくことがポイントになります。
独特な色合いのバッグだからこそ、色を合わせて塗るのではなく、透明な仕上げによって本来の雰囲気を活かすという考え方です。










エナメル修理は症状によって方法が変わります
エナメルバッグの修理というと、「色を塗り直す」というイメージを持たれる方も多いかもしれません。
しかし、実際には今回のように、色付けをせずに表面を整える方法が適しているケースもあります。
エナメルの黄ばみ、変色、曇り、光沢落ち、ベタつき、表面の劣化など、症状はバッグによってさまざまです。
また、エナメルの色や状態、劣化の程度によっても、可能な修理方法は変わります。
特に今回のような独特な色合いのエナメル製品は、単純に色を合わせて塗装するだけでは元の雰囲気を再現できない場合があります。
セリーヌのエナメルバッグもご相談ください
今回のセリーヌのバッグは、エナメル表面に出ていた光沢のない跡に対して、色付けを行わず、クリーニング・下地処理・エナメルコートまでを無色のクリアーで施工しました。
エナメル素材は状態によって修理方法が大きく異なるため、「色が変わってしまった」「ツヤがなくなった」「表面に変な跡がある」「エナメルが劣化している」といった場合でも、まずは現在の状態を確認することが大切です。
革生活では、セリーヌをはじめ、ルイヴィトン、シャネル、ディオールなどのブランドエナメル製品の修理・補修・カラーチェンジにも対応しています。
エナメルの状態や症状によって施工方法をご提案いたしますので、修理できるか分からない場合もお気軽にご相談ください。
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