【CHANEL】マトラッセのスレ傷や色落ち修理

こんにちは。革製品の修理専門店「革生活」です。

今回は皆さんご存知のブランドCAHNEL（シャネル）よりマトラッセバッグの修理事例をご紹介致します。

ご依頼品のバッグについて

まずはご依頼されたバッグの情報やお客様からの修理希望内容をご紹介となります。

修理ご依頼前には事前にLINEやメールで仮見積りを行い、ある程度の修理価格（仮見積り）や修理内容・方法のご説明をしております。その内容や価格で検討してもらい、「修理を出しても良いかな」と思えば当店まで発送をして頂く流れとなります。

詳しくはご依頼方法についてをご覧下さい。

マトラッセバッグの修理前の状態

まずは修理前の状態・状況となります。

修理前の写真を撮影しましたが、何処に行ってしまったか見つからなくなってしまいましたので、お客様よりご相談時に頂いた写真となります。

革の表面上がスレて色落ちしているのが縁周りや底四隅にあります。元々は黒ですが、塗膜はかなりスレているのでその部分は白っぽく見えてしまい、使用感が出ているような状態です。

ショルダーベルトのチェーン金具がありますので、余計に革の表面がスレてしまうのもあると思います。

内側部分は少し見えていますが黒ではなくエンジっぽいような色になります。

今回のバッグ修理希望内容

お客様のご要望ですが、今回は「リカラープラン」のみとなります。

一応ご提案時の仮見積りでは、

修理プラン：リカラープラン　→リカラープランはバッグ外側を元の色に近付ける修理
選択オプション：蓋裏対応、内側対応、チェーン革対応、留め金具金メッキ再生、チェーン金具金メッキ再生、特殊コーティング（防水や防汚等）

このようなご提案をしております。

リカラープランは上記にも記載しておりますが、基本的にバッグの外側のみが修理対象になります。それに選択オプションをプラスする事によって修理範囲を変える事が出来ますが、今回ですと蓋裏対応と内側対応とチェーン革対応をプラスするとバッグ全体が修理対象になります。

お客様が気になる部分のみに修理範囲を限定すれば修理価格も安くなります。蓋裏対応と内側対応に分かれていますが、これは蓋裏が黒で物入れ内部はエンジで色が違う為に分けてご提案となります。

そして、今回のご依頼では「リカラープラン」のみご選択されましたので、バッグ外側のみの修理になります。

修理後のバッグについて

シャネルのマトラッセバッグを修理した内容をご紹介となります。

上記でも書きましたが今回は「リカラープラン」のみですので、バッグ本体の外側だけを修理しております。

修理後のバッグを写真でご紹介

写真で見て頂いた方が分かりやすいと思いますので、修理後のバッグをご覧下さい。

当店のリカラープランではバッグの外側全体を色付け（補色）をして、色艶を良くする修理となります。縁周りや底四隅はスレがそこそこ深い状態でしたので、表皮形成をして整えながらの仕上げをしています。

バッグの修理前と修理後の比較

似たような角度で撮影して分かりやすくしてみました。

修理前のバッグを見ますと縁のスレがかなり気になるので縁だけ修理すれば良いのかなと思うかもですが、実際は全体的に使用感が出ていて黒さが薄くなっているのが分かると思います。

このように修理をしてあげる事によって革の表面がしっかりカバーされますのでお早めのメンテナンスをおススメ致します。

マトラッセ修理のまとめ

今回ご依頼して頂いたマトラッセのバッグは修理を検討するにはちょうど良いタイミングでした。出来ればもう少し早い方が仕上がりも良くなります。

革は塗膜やコーティングで守らている素材ですので、コーティングが薄くなったりなくなったりすれば革にダメージが出てきます。

コーティングが弱くなると色落ちや色褪せが起こり、手触りも乾燥したような状態になります。修理前の状態を見ますと縁周りは白っぽく見えますが、これはコーティングは全てなくなり塗膜層が削れている為に革自身の色が出てきている為となります。

このまま使い続けると塗膜も削られている部分は乾燥しやすい状態になり、乾燥するとヒビや割れが発生してして元の姿に戻す（近付ける）事は困難になってしまいます。

ですので、なるべく早めにメンテナンスをしてあげる事が長く使える秘訣になります。

是非、ご自身のバッグや財布を確認して頂き専門店でのメンテナンスをご検討下さい。

今回は以上となります。