「ボッテガの財布、編み目のところだけ白っぽく色が抜けてしまった…」
ボッテガ・ヴェネタのイントレチャートは、複数の革ひもを手編みした独特の構造が魅力です。しかしその編み目の折り曲がり部分やコーナーは、使用の摩擦で色落ち・スレが起きやすいという弱点があります。
この記事では、ボッテガ・ヴェネタ マキシイントレチャート折り財布(ラベンダー)の色落ち・スレ修理事例を、実際のBefore/After写真とともにご紹介します。なぜ色が落ちるのか、自分で補色できるのか、プロに頼むといくらかかるのかまで、職人が正直にお伝えします。
📋 この記事でわかること
- イントレチャートが色落ち・スレしやすい理由
- 市販の補色剤で自分でやってはいけない理由
- プロのリカラーでどこまで復元できるか(リアルなBefore/After)
- 修理料金の目安
- 修理できないケース
- よくある質問(FAQ)
イントレチャートが色落ち・スレしやすい理由
ボッテガ・ヴェネタのイントレチャートは、薄く裁断した革ひもを手作業で編み込んで作られています。この構造上、編み目の折り曲がり部分に繰り返し屈曲ストレスがかかり続けるため、革の表面コーティング(仕上げ塗膜)が摩耗しやすい特性があります。
| 色落ちの原因 | 詳細 |
|---|---|
| ①編み目の屈曲ストレス | 開閉のたびに編み目部分が折り曲げられ、表面の塗膜が少しずつ剥がれます。特にマキシイントレチャートは革ひもが太く、1回の屈曲で受ける負荷も大きくなります。 |
| ②コーナー・縁部分の摩擦 | バッグの中や机の上に置く際に、角や縁が繰り返し擦れます。塗膜が薄い部分から優先的に色が抜けていきます。 |
| ③ラベンダー等の淡色は色抜けが目立つ | 下地の革の色(ナチュラルベージュ)が透けて見えるため、淡いパープルやピンク系は特に色落ちが目立ちやすい傾向があります。 |
今回お預かりしたマキシイントレチャートの折り財布も、まさにこのパターンで編み目全体・コーナー・折り目に沿って広範囲に白っぽい色落ちが発生していました。
「市販の補色剤で自分でできる?」——試す前に必ずお読みください
革用の補色クリームや補色スプレーは市販されていますが、イントレチャートへの使用には大きなリスクが伴います。
イントレチャートは革ひもが複雑に編み込まれた構造のため、編み目の「表側」だけに均一に色を入れることが非常に難しく、塗りムラや液だれが起きやすいです。また、革ひもの「折り返し裏側」まで色が入ってしまうと、乾燥後に編み目が固まって風合いが損なわれる場合もあります。
当店には「自分で補色を試みたが余計ひどくなった」という状態で持ち込まれるボッテガ製品も少なくありません。イントレチャートのリカラーは、構造を熟知した職人が行う専門作業です。
修理事例:ボッテガ・ヴェネタ マキシイントレチャート 折り財布(ラベンダー)
ご依頼品のプロフィール
| ブランド | Bottega Veneta(ボッテガ・ヴェネタ) |
| アイテム | マキシイントレチャート 折り財布(二つ折り) |
| 色 | ラベンダー(淡いパープル) |
| 症状 | 編み目全体・コーナー・折り目部分の色落ち・スレ。白っぽく色が抜けた状態。 |
| 修理内容 | リカラー(全体補色) |
| 料金目安 | 13,200円〜27,500円程度(財布のサイズ・色落ちの範囲・状態により変動。最新料金は料金表をご確認ください) |
🔴 修理前(Before):編み目・コーナー全体に広がる色落ち
お預かりした時点の状態です。イントレチャートの編み目の折り曲がり部分を中心に、白っぽく色が抜けたスレ跡が全体に広がっています。特にコーナーと財布の折り目部分の傷みが顕著で、本来のラベンダーパープルとのコントラストが目立つ状態でした。クローズアップ写真では、編み目の凸部分の塗膜がほぼ消えてしまっているのが確認できます。
正面|全体に白っぽい色落ち
サイド|編み目の凸部分の色が抜けている
背面アングル
背面|後面も同様に色落ち
サイド左
別アングル|コーナーの傷みが顕著
折り目部分|屈曲ストレスで色が抜ける
コーナークローズアップ|塗膜がほぼ消えた状態
✨ 修理後(After):均一なラベンダーパープルが復活
リカラー修理が完了した状態です。白っぽく色が抜けていた編み目・コーナー・折り目が元のラベンダーパープルに均一に復元されました。イントレチャート特有の編み目の立体感もしっかり残っており、革の風合いを損なわない仕上がりです。
正面|ラベンダーが均一に復元
サイド|編み目の凹凸を残した仕上がり
背面アングル
背面|色が均一に入った
サイド左
コーナー|スレ跡が消えた
折れ曲がり部分|新品のような仕上がりに
イントレチャートのリカラーが難しい理由と当店のこだわり
イントレチャートへのリカラーは、一般的な革製品への補色より格段に難易度が高い作業です。その理由と当店のアプローチをご説明します。
- 編み目構造を理解したクリーニング
編み目の隙間に入り込んだ汚れ・皮脂を丁寧に除去します。このとき編み目を無理に広げたり、革を傷めないよう細心の注意を払います。下地が汚れたままでは色が定着しません。 - 編み目の「表側のみ」に色を入れる技術
イントレチャートの難しさは「革ひもの表面だけに均一に色を乗せ、裏側・隙間には極力入れない」こと。塗り込みすぎると編み目が固まって風合いが失われます。筆・スポンジ・エアブラシを使い分け、薄く何度も重ねながら仕上げます。 - ラベンダーの精密調色
ラベンダーは青・赤・白を繊細なバランスで調合する難しい色です。経年で色が抜けた革は若干くすみが生じるため、現物を見ながら最終的な色目を調整します。 - 革の柔軟性を保つ仕上げ
財布は毎日開閉するため、仕上げ剤が硬くなりすぎると折り目でひび割れが生じます。革の柔軟性を保つ成分を含む仕上げ剤を使用し、耐屈曲性を確保します。
正直にお伝えします:修理が難しいケース
- 革ひも自体が切れ・ほつれている場合:色の補修前に縫製修理が必要になります。状態によっては別途お見積りが必要です。
- 革が硬化・ひび割れしている場合:補色しても塗膜がひびに沿って割れる可能性があります。
- 自己補色で編み目が固まっている場合:市販クリームを塗り込みすぎて編み目が固着したものは、修理の難易度が上がります。
- 「新品と全く同じ色」の完全一致を求める場合:あくまで「元の色に近づける」修理のため、完全一致の保証はできません。
気になる状態がある場合は、まずLINEで写真をお送りください。無料で確認します。
よくある質問(FAQ)
修理にかかる期間はどのくらいですか?
お預かりから6週間程度が目安です。繁忙期や状態によって前後することがあります。お急ぎの場合はご相談ください。
修理後また色落ちしますか?
使用による摩擦は避けられないため、完全に防ぐことはできません。ただし、当店では耐屈曲性の高い仕上げ剤を使用しているため、修理前より長持ちします。保管時は通気性の良い保存袋に入れ、風通しが良い場所に置くことで色持ちが良くなります。
ジップウォレット等の別モデルも対応できますか?
はい。イントレチャートを使用したボッテガ製品全般に対応しています。バッグ・財布・小物問わずご相談ください
色を別の色に変えることもできますか?
はい、カラーチェンジも承っています。ただし元の色より濃い色への変更が前提となります。また、イントレチャートの場合は編み込みの下に隠れてしまう部分への色付けは出来ません。まずはご相談ください。
遠方でも依頼できますか?
日本全国どこからでもご依頼いただけます。宅配便でのやり取りで完結しますので、来店は不要です。
見積もりは無料ですか?
見積もりは完全無料です。LINEに写真を送っていただくだけで概算金額をご案内します。
まとめ:色落ちしたイントレチャート、諦めなくていい
ボッテガ・ヴェネタのイントレチャートは、その構造上どうしても編み目部分に色落ちが起きやすい特性があります。しかし、イントレチャートの構造を熟知した職人によるリカラー修理であれば、編み目の立体感を残したまま、本来の色を均一に取り戻すことができます。
今回のマキシイントレチャート折り財布のように、広範囲に色落ちしてしまった状態でも十分に復元可能です。まずはお気軽にご相談ください。