革のバッグは購入時の色や艶をずっと維持する事は難しいですね。使用していくと経年劣化や汚れが付着して見た目の色艶がどんどん変わっていってしまします。
そんな時は是非染め直し修理をご検討下さい!
本日はエルメスのバッグをご紹介致します。
バッグの状態をチェックします!
まず修理前にはバッグの状態をチェック致します。
・どのような汚れなのか
・スレて表皮が傷ついている部分はないか
・革が破れてしまっている部分はないか
・表皮が削れている部分はないか
などなどです。それにより修理内容や修理手順を考えて1点ずつ修理対応をしております。
今回のエルメスバッグですと、全体的に色がくすんでしまっています。それと、底の4隅はかなり削れていて表皮がない状態まで傷みが出ていますが、破れまでは至っておりません。
この2点が大きな修理内容ですので、まずは修理対象部分を全体的にクリーニングをして、余計な油分や取り除ける汚れを除去します。
次に表皮がなくなっている場所を部分補修をして表皮形成を行います。その後全体的に色付けをして色を復元し、最後に色止めをしながら艶調整をする段取りになります。
ご自身で修理やメンテナンスをお考えの方も多いですが、表皮を形成するなどはかなり難易度が高いかと思います。ただ色褪せているだけならまだしも、傷みがある場合はやはり修理専門店がオススメとなります。
バッグの傷みは放置すると致命傷になる
表皮が削られてしまっているような傷みや革の亀裂など「銀面」がなくなってしまっているような感じですと、その部分は革の劣化がかなり早く進行してしまいます。
革は本来表面を守られた状態です。この目で見える部分が「銀面」と言います。
銀面が無くなっている状態ですと、汚れが付着しやすくなったり乾燥しやすくなる傾向があります。
そのまま使い続けますと、いずれ破れにつながる場合やご自身のメンテナンスでは落ちない汚れ(シミ)になってしまいますので、修理は早めが望ましいです。
革が破れるレベルまで傷みが進行してしまいますと、やはり修理しても革の繊維が破壊されている状態ですので元に戻す事は不可能になってしまいます。
革の汚れはやがてシミに変化する
汚れも取り除ける汚れと取り除けない汚れがあります。
ですが、取り除ける汚れでも長年放置している(ほとんどメンテナンスをしていない)と、革の内部に汚れが浸透してしまいシミに変化します。
汚れは市販のクリーナー等で除去が可能ですが、シミはクリーナーで除去出来ません。
やはりこちらも早い段階で対処が必要になります。
ココがポイント
例えばこのような黒ずみです。恐らく早い段階でメンテナンスをしていればある程度は取り除けたかも知れませんが、そのままにしておく事により水分や油分が混ざってシミへと変化してしまいます。
エルメスバッグ修理のBefore-After
それでは今回修理のエルメスバッグの修理事例を写真にてご紹介致します。
左側が修理前(Before)右側が修理後(After)になります。
このような仕上がりになります。
最後の写真でバッグ底角が分かりますが、このようにスレて表皮がなくなり黒ずみが目立っていた状態でも、修理する事で目立たなくする事が可能です。
また、バッグの内側(蓋裏や物入部分)やショルダーベルト等は選択オプションとして染め直し対象にする事も可能になります。
如何でしたでしょうか?
是非、同じようなお悩みやトラブルがある方は仮見積りをして頂ければと思います。仮見積りは下記の「お問合せ方法について」をご確認下さい。