当店でのエナメルバッグやエナメル財布の修理をご検討ありがとうございます。
下記に修理での注意事項が明記されていますので、ご依頼時には熟読・ご理解の程を
宜しくお願い致します。
修理事例をご覧になりたい方
再現・修復出来ない色について
当店での修理では、下記の塗料は持ち合わせておりませんので再現・修復不可能となります。
- メタリック系塗料(ゴールド・シルバー・ブロンズ等)
- ラメを含んだ塗料
現在の革色が上記だった場合、それ以外の色(カラーチェンジ修理)や近い色での修復となります。
ちなみに当店修理事例で掲載している写真は全て上記塗料は使用していませんので、参考にして頂ければと思います。
また、エナメル部分については部分補修は不可となります。
- パールを含んだ塗料
パール加工につきましては、一部可能になっております。可能と判断した場合は仮お見積りのオプションに「パール加工」が
明記されます。
但し、オリジナル(元の状態)の完全再現は不可能となります。パールの有無は判別出来るレベルになりますが、
パール色の配分等までは明確に判断が出来ない為、ご了承下さい。
色についてですが、オリジナルの色を完全再現する事は厳密に言えば不可能となります。(各ブランドの色調合が公開させている訳ではない為。)また、元の色が少なからず影響しますので、その点はご理解の上でご依頼をお願い致します。
(例:ルイヴィトンのアマラントカラーにして欲しいとの依頼が多いですが、アマラントのように見る角度や光の加減により色が無数に変化する事は非常に難しいです。極力近い色を作り作業を致しますが、オリジナルとの違いはあるとお考え下さい。)
細かい色指定をされる場合は必ずカラーサンプルを同梱して下さい。その色を参考に調色をする事で希望色に近付きます。(上記でも記載しましたが、あくまでも修理ですので近付けるのが限界です。)
メールやLINEでの写真でも良いですが、お客様と同じ環境ではない為、希望色にはならない可能性が高くなります。(見る媒体(パソコンやスマホ)でも色が違いますし、メーカーや光度によっても違いがあります)カラー名をお伝え頂いても同様です。
カラーサンプルを同梱されていない場合、修理完了後に色のクレームはお受け出来ません。
エナメルコートが出来ない商品・部分について
合皮のエナメル
一般的に言われるエナメル製品でも大きく合皮エナメルと本革エナメルに分類されます。合皮エナメルは人工皮革の上にエナメルコートしていて、本革エナメルは革の上にエナメルコートをしています。この、合皮エナメルについては修復は不可となります。
エナメルのポケット内部等
エナメル製品で革が重なり合っている場合も一部対応不可となります。バッグの外ポケットなど手で広げないと見えない部分です。
ポケットの内部
カード入れの内部
例えば写真のようなエナメル革でポケットが作られている場合などエナメルの上に革や生地がありエナメル塗布が困難な場所となります。
ポケット内部は革が重なり合っており幅が狭い為に、ポケット内部までエナメルコートする事は出来ません。
また、バッグ等で物入れ内部にエナメル革が使われている場合も、その部分のみそのままとなります。例えば、バッグ内側にポケットがあり、装飾としてファスナー周りにエナメル革がある場合などです。落とし込み革(内側上部)につきましては対応可能です。(一部プラス料金となる場合あり)
※エナメルは乾燥時間がかなり必要になり、乾燥するまで他の部分に触れていないようにしなければいけない為。
ポケット入口の少し下までは可能ですが、奥までは色付け・エナメルコートは出来ませんのでご理解の上でカラーチェンジ等をご検討下さい。
上記財布などは元の色に近付ける修理の方がオススメとなります。
どうしてもカラーチェンジをご希望の場合でも、写真のように開いた状態で元の色が見えないようには致します。
エナメルの剥がれ修理について
既に剥がれてしまっているエナメル部分についてですが、極力埋めて目立たなくしております。
但し、状況によっては凹凸が残る場合もございます。(特にヴェルニ等のように型押しで凹凸がある素材)
エナメルの変色修理について
エナメルのお問い合わせで多いのが「変色」となります。
元々透明なエナメル膜が経年劣化・加水分解等により黄色っぽく変化する現象です。この修理につきましては、元の色に近付ける場合でもカラーチェンジオプションが必要になる可能性があります。
(※白いバッグが黄色っぽくなってしまった場合、白系に戻す事は修理時間が大幅に増える為です。)
最終判断は現物確認後となりますが、ご了承下さい。
エナメルコートについて
エナメルコート時に気泡や埃が混入する場合がございます。極力入らないように注意して作業をしておりますが、防げない現象である事、防塵室等の設備はない為、ご理解を頂きたいと思います。
エナメルコートの修理上限について
エナメルコートはそれなりに厚膜となりますので、何度も修理をする事は出来ません。(2回程度です。)
修理する場合は、その点を考慮の上色決めをして頂ければと思います。
ステッチ(糸目)について
エナメル修理ではステッチの上にもエナメルが付着する事になります。ステッチが塗膜により埋まってしまう場合があります。特に黄ばみでの色戻しや濃い色移り付近のステッチ部分などです。
本来バッグや財布を作る工程ではエナメル生地を使って縫い合わせていますのでステッチにエナメルが付着する事はありませんが、修理の場合はステッチを外しての作業ではない為ご理解をお願い致します。
ナイロン系や特に綿系のステッチの場合は毛羽立ちが発生してしまい、エナメル塗布する事によりステッチがかなりざらついてしまいます。
(ナイロン系の糸でもざらつきは発生する場合があります。)
防げない現象となりますので、ご理解の上でご依頼をお願い致します。
エナメル修理品返送後からの使用可能期間について
エナメル修理の場合、修理完了後から使用できる期間は約1ヶ月必要となります。当店で1ヶ月保管する訳ではなく、数日~1週間程度で返送出来る状態にはなりますので、そのタイミングでお客様には修理完了のご連絡をしております。その為、到着後から約1ヶ月はエナメル部分が他の物と密接しないように保管をして頂ければと思います。(例えば、持ち手もエナメルの場合は本体と持ち手や持ち手と持ち手が密接しないようにして下さい。)
この1ヶ月は塗料の定着・安定期間となりますので、この間に使用されると後々剥離の原因につながる可能性があります。(手からの油分や水分がエナメルに浸透してしまう為。)
また、この期間に使用してのトラブルは当店施工に不備があったか判別出来なくなる為、無償でのトラブル対応は出来ません。
バッグや財布の形状により他にも注意事項がある場合がありますが、その場合は別途ご相談致します。
その他
上記はエナメルに特化した注意事項となりますが、その他の注意事項につきましては下記のリンクよりご覧下さい。
ご不明点等あればお気軽にお伝え頂ければと思います。