バッグや財布の革製品ではお馴染みの「ボッテガヴェネタ」ですが、日本でもかなり知名度が高いですよね。
私も愛用しております!!!
使ってみて思う事は、やはり編み込み部分や縁部分が擦れやすいかなと思います。上の写真はお客様からご依頼の財布ですが、同じようなスレ傷になっている方は多いですよね。
編み込み部分のスレ程度であれば直ぐに破れたり、深刻なダメージにはまだなりませんが、パイピングの部分が破れているのが分かりますでしょうか?ちょうど財布の左下部分です。このように破れが発生していると危険信号です。早急にお直しが必要かと思われます。
革財布の破れは早急に修理をオススメします!
多少破れていてもまだまだ使える・・・
もう少し酷くなった時に修理をしよう・・・
そんなお考えの方も多いと思います。ですが、破れが広範囲の場合や複数個所ある場合は塗料での修理が不可になる事もあり、最悪の場合は交換となってしまいます。交換になれば修理費用も高くなってしまうのが実情です。上の写真レベルであれば塗料での補修が可能ですので、修理価格は安く済みます。
もっと言えば、破れる前に修理をして頂く事で仕上がりも良くなります。
破れがありますと、革が乾燥して固くなったりもっと破れやすくなるなどメリットは1つもありませんので大事に長く使いたい方は早急に修理をオススメ致します。
ボッテガ長財布の修理をご紹介
それでは今回修理したボッテガの財布を写真でご紹介致します。
破れている部分は革交換せずに塗料での傷埋め、スレ部分等を塗膜形成して全体的に補色作業をしております。
多少角度により色の濃淡が違うように見えますが、光の加減となりますのでご理解下さい。
写真をクリックしますと拡大して表示されると思います。
このような仕上がりになります。
ボッテガ修理での注意点としましては、編み込みの下に入る革部分については染め直し(補色)をする事は不可となります。
強引に色を入れようとしますと革が伸びてしまったり破れの恐れがありますのでご了承下さい。
破れがある場合は極力目立たないように傷埋めをしますが、傷埋めをすればその部分は多少固さが出てしまいます。
編み込み部分の革が破れてしまった場合
ボッテガでお問い合わせが多い相談内容ですが、編み込み部分が破れてしまうと元通りにする事は基本不可となります。
場合によっては破れた部分を下の革と接着して傷埋めする事で見栄えを多少なりとも良くする事も出来ますが、破れた革がボロボロになっていればそのような補修も出来なくなってしまいます。
私自身もそうですが、イントレチャートの財布は破れやすい・引っ掛けやすい事を頭に入れて、日々気を付けながら大切に使っていく事が重要です。
今回のボッテガ財布の修理事例は以上となります。
最後までありがとうございました。