シャネルで花柄模様が特徴の「カメリア」財布です。
質感も上品な感じでお持ちの方も多い財布の1つかと思います。
今回は、
- 財布表面の黒ずみ
- 縁や角のスレ傷(塗膜剥がれ)
こんなご相談があり、当店にご依頼を頂きました。
財布縁周りの塗膜剥がれが特に酷い!
写真を見ても分かりますように、これでもかと言うくらいに縁回りがスレて塗膜がなくなってしまっています。
幸い直ぐに破れてしまいそうなくらいの削れではなく、表皮を形成して補色すれば良いくらいでした。
こんな感じになっていますと、お問い合わせでは「縁が汚れている」と思っている方もいますが、実際は塗膜が剥がれて革の地の色が出てきてしまっている状態です。
塗膜が剥がれてしまいますと、革の表面コーティングが無くなっている状態ですので、革にしてみれば裸同然です!
守る物がない為に汚れも付きやすくなり、革自体へのダメージが出やすくなります。早めに服を着せてあげましょう。
財布表面の黒ずみは油分汚れ
財布は小銭を持った手で触る事が多い事や、汗などの皮脂汚れである「油分を含んだ汚れ」により黒ずみが付きやすいと思います。
この油分による汚れはしばらく放置していると革に浸透してしまい、クリーナー等でのメンテナンスをしても落ちなくなってしまいます。
乾拭きやクリーナーによるメンテナンスで取れる汚れは、革の表面上に付着した汚れです。
革に浸透した汚れは取る事が出来ません!
浸透してしまう前に拭き取ればある程度は落ちますので日々のお手入れ・メンテナンスが重要となります。
但し、「落ちない黒ずみ」を落とそうとしてゴシゴシ拭いてしまうと表皮にダメージが残る可能性がありますので、落ちない汚れがある事もご理解の上でお手入れをして下さい。
シャネルのカメリア財布の修理事例
それでは、今回修理しましたシャネルのカメリア財布を写真にてご紹介となります。
写真をクリックすると拡大されて表示されます。
シャネルカメリア財布 修理前 | シャネルカメリア財布 修理後 |
修理前はかなり痛々しい財布でしたが、修理後はかなり見た目も改善されているかと思います。
カメリアの特徴でもある花柄模様も綺麗に見えます!
修理前の財布は花柄模様が多少ぼやけた感じでした。これは型押しの陰影が汚れてはっきりしていなかったのが原因と思いますが、補色して黒ずみもなくなった事により陰影がはっきりしました。財布自体に大きなダメージがなかったのも良かったと思います。
今回ご依頼頂く前は、どこまで綺麗に戻せるかな・・・と多少不安もあったのですが、
「塗膜剥がれはあったものの、革自体のダメージが少なかった」
これがかなり状態を良くした結果です。
修理をお考えの方は、酷い状態になる前に早めの修理をオススメ致します。
それでは、シャネル財布の修理事例は以上となります。
皆様からのご相談・ご依頼お待ちしております!