【ロエベ】ヴィンテージバッグの内側を張替え修理。再び輝きを取り戻しました

ロエベのバッグといえば、上質な革と洗練されたデザインで長く愛されているスペインのラグジュアリーブランド。
その中でも「アナグラム」のモチーフが印象的なヴィンテージのバッグは、時を経てもなお魅力を放ち続けています。
今回は、そんなロエベのヴィンテージ アナグラム 黒のハンドバッグを修理した事例をご紹介します。
外側はまだまだ美しい状態でしたが、内側がボロボロに劣化してしまい、このままでは使えない状態でした。
しかし、内装を張り替える修理を行うことで、再び日常で使えるバッグに生まれ変わりました。
内側がボロボロになってしまう理由
ヴィンテージバッグのトラブルで最も多いのが「内側の劣化」です。
特に1990年代〜2000年代に作られたバッグには、内装に合成皮革(PU素材)が使われていることが多く、
経年劣化によってベタつき・はがれ・粉吹きが起こりやすいのです。
外側の本革はしっかりしているのに、
中を開けると黒い粉が落ちたり、ポケットがベタベタして使えない…。
そんな状態のまま保管している方も多いのではないでしょうか。
修理内容:内装を新しい生地で張替え、革部分やロゴタグは再利用
今回のロエベのバッグは、外側の革はとても綺麗でした。
そのため、修理では内側の全面張替えを行うことにしました。
作業の流れは次の通りです。
劣化した合皮の内装を可能な限りすべて丁寧に取り外し
元の型紙をもとに、新しい生地を裁断
元々合皮が使われていた部分は、上品なシャンタン生地にて張替え
ポケット部分の革やロエベの革タグを再利用
新しい内装を組み立て直し、全体を整えて完成
シャンタン生地は光沢を抑えた織り模様のある布素材で、耐久性がありながら軽やかな質感が特徴です。
合皮のようにベタつく心配もなく、通気性にも優れています。
シャンタン生地は15種類の色があり、選択が可能です。
内側が布になることで、これから長く安心して使える仕様に生まれ変わりました。
張替え後の仕上がり
修理後のバッグを見た瞬間、思わず「新品みたい!」と感じるほどの仕上がりになりました。
外観の黒いレザーはそのままに、内側は清潔でしっかりとした仕立てに。
見た目だけでなく、バッグを開けたときの“気持ちよさ”がまったく違います。
シャンタン生地の柔らかな光沢がロエベの上質な印象を引き立て、
タグやポケットも元のデザインを活かしたまま自然に仕上がっています。
張替え修理で得られるメリット
内装張替えは「修理」というよりも、バッグの“再生”です。
今回のように外側は綺麗なままでも、内側の張替えだけで見違えるほど快適に使えるようになります。
外観をそのままに再び使えるようになる
ブランドタグや革パーツを残せる
ベタつき・粉吹きなどのトラブルを解消
新しい素材で今後の劣化を防止
思い出の詰まったバッグを長く大切にできる
大切に使ってきたバッグだからこそ、「内側が傷んだだけで手放す」のはもったいない。
張替え修理で、もう一度日常の中に取り戻すことができます。
「もう使えない」と思ったバッグこそ、修理のチャンス
ロエベに限らず、フェンディ、セリーヌ、グッチなどのヴィンテージバッグでも、
内装の劣化は共通する悩みです。
しかし、内側の張替え修理を行えば、外観のデザインやブランドの風格をそのまま活かし、
新品のような使い心地に戻すことができます。
ヴィンテージ品ほど、今では手に入らない貴重なデザインも多いため、
修理によってその価値を保ち続けることができます。
まとめ:張替えで、バッグは再びあなたの相棒に
今回ご紹介したロエベのヴィンテージハンドバッグは、
シャンタン生地による内装張替えで再び息を吹き返しました。
ロエベ特有の上品さやクラシックな佇まいはそのままに、
内側は新しく清潔で、これからも安心して使える仕上がりに。
「お気に入りだったけれど、内側がボロボロで使えない」
そんなバッグをお持ちの方は、ぜひ一度張替え修理をご検討ください。
修理によって、バッグは再びあなたの毎日に寄り添う存在になります。
👜 修理を通して“モノを長く大切にする”という選択を
流行が変わっても、上質なバッグは時間を超えて愛され続けます。
修理は「モノを長く大切に使う」という思いを形にするもの。
ロエベのような名品バッグも、少しの手間でまだまだ現役です。
眠っているヴィンテージバッグがあれば、ぜひもう一度、その魅力を取り戻してみてください。