革製品の中ではずば抜けた知名度のあるエルメス(HERMES)ですが、その中でも持っている方が多いバッグにガーデンパーティーがあります。
内側も見ても至ってシンプルな作りではありますが、一目で「エルメスのバッグだ!」と分かるくらいの認知度です。
お値段も高いバッグですが、やはり使っていれば経年劣化により所々にダメージが出てきますので、早めのメンテナンスがオススメとなります。
バッグの修理はどのくらい劣化してから出せばよいか?
たまに聞かれることがあるこの質問。。。
軽度な傷や劣化が感じた時に出すのか、まだまだ粘ってボロボロになるまで使ってから出すのか。
どちらにしても修理すれば綺麗になるんでしょ?とお考えの方もいますが、実際は大きな違いがあります。
バッグ修理のプロではありますが、やはり修理にも限界があります。ボロボロになって深い傷や革の剥がれが起こってしまえば修理痕は残ってしまいますし、最悪の場合は革を交換する必要も出てしまうかも知れません。修理する側としても極力オリジナルを残して修理したいので、出来れば大きなダメージがない段階で修理をご検討頂いた方が、より綺麗に仕上がるかと思います。
エルメスのバッグは高いけど、修理価格も高いのでしょうか?
これもたまにある質問ですが、当店ではブランド問わず「サイズ・素材・形状・劣化状態」にて修理価格を決定しております。
大きくは「サイズと素材」でベース価格を決めていますので、エルメスだから高い修理価格にはなりません。
逆にノーブランドでも修理価格が安くなる事はありませんので、ノーブランドのバッグを修理見積りすると少し高いなと感じる場合はあります。
日焼けと角スレのメンテナンス
それでは今回の修理をご紹介致します。
ご希望内容としては、
- 日焼け(黒が少し白っぽくみえる)
- 底の四隅のスレ傷
この2点となります。
写真ではちょっと不明かも知れませんが、全体的に白ボケた感じがあります。
また底の四隅についてはスレて革の表皮が削り取られています。このくらいのレベルであれば十分修復は可能です。
では、修理後の写真をご覧下さい。
このような仕上がりとなりました。
底の四隅については塗料にて傷埋めと表皮形成を行い、周辺の色に合わせて色付けを行いました。勿論ステッチ(糸目)には塗料が付かないようにしております。表面については白ボケた感じを軽減する為に補色をして見栄えを良くしています。
このくらいのレベルになれば、特に気にすることなく使えるのではないでしょうか?
エルメスガーデンパーティーは四隅が擦れやすい
ガーデンパーティーの修理は良くあるのですが、ほとんどの方が四隅のスレ傷が起こっております。
バッグ自体に底鋲がある訳ではないので、置く時にそのままバッグの底が地面に当たりますので擦れやすいのだと思います。
また多少サイズも大きい為、ぶつけやすいのかなとも思いますが、四隅の劣化(スレ傷や剥がれ)は見た目も良くありませんし、バッグにとっても大事な部分でもありますので早めにメンテナンスをした方が良いかと思います。
スレ傷や塗膜剥がれを放置していますと、革が乾燥して亀裂や破れにつながる可能性が高くなります!
お持ちのバッグでも同じようなダメージはありませんか?ご相談・お見積りお待ちしております。