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エナメルバッグの変色や色移りトラブル!染め直し修理をオススメします

使っていなかったエナメルバッグを久々に出した所、「あれ?こんな色だったっけ?」と思った事ありませんか?
大切にしていたバッグだからこそ、丁重に保管している方が多いのですが、エナメル製品は「黄変」する特性がある為に経年劣化や風通しが悪い所に保管していると変色してしまうトラブルが多くあります。
皆さんお持ちのエナメルバッグもそんな事ありませんか?

エナメルバッグが変色する理由

エナメルバッグが変色するのはいくつかの理由があります。

  1. 経年劣化
  2. 紫外線による変色
  3. 温度や湿度による変色

経年劣化と言われると、全てがこの意味に含まれてしまいますが、エナメルは時が経つに連れて元々透明だった塗料が「黄変」してきます。

黄変とは黄ばみが出てくる事ですが、例えば身近な物ですと白いプラスチックなども次第に黄ばみが出てきますよね。これと同じような感じです。

経年劣化・塗料劣化なのですが、これはどうしても止める事の出来ない現象となります。

紫外線による変色はまさしく「日焼け」です。日の当たる所に放置していたりする事ですが、もちろん日が当たらない場所でも紫外線の影響はあります。これは革製品全般に言える事ですが、保管場所を間違ってしまうと部分的に色が変化してしまいます。

最後が温度や湿度による変色です。良くご相談のある内容で、

「大切に箱に入れて保管していた」「あまり使わない為、保管袋等に入れてクローゼットの中に入れていた」

そんな話があります。紫外線対策には良い方法ではあるのですが、湿度や温度対策としては問題ありになってしまいます。

このような原因からエナメルは変色しやすく、とてもデリケートな素材と言う事が分かるかと思います。

エナメルバッグは他のバッグと密接した保管も危険!

こちらも変色の1種ですが、一緒に保管していたバッグの色がエナメルに着いてしまう現象です。
エナメルは色を吸収しやすく、エナメルの表面上に付着すると言うよりも中に吸収してしまうイメージです。
その為、いくら表面を磨いても一度吸収された色は取り除く事が出来ません。
色移りしてしまったから、ゴシゴシと擦った為にエナメルの表面も傷付けてしまう事も多々あります。
エナメル製品は他の物と密接する事はご法度ですのでご注意下さい。

エナメルバッグの保管方法とは?

変色してしまう理由からして、どのように保管するのがベストなのかがかなり悩みとなります。
基本は各メーカーの使用上の注意事項や保管上の注意事項に準じて頂く事が良いかと思います。
中々読まない注意事項ですが、しっかり読んだ方が長持ちさせる秘訣があると思います。
簡単に書きますと、

  • 箱や袋に入れての長期間保管をしない
  • 日の当たる所に保管をしない
  • 他のバッグや衣類などと密接して保管をしない
  • 温度や湿度の高い所に保管をしない

大体このような事が書かれているかと思います。

箱や袋に入れての長期間保管は湿度がこもってしまったりしますので、月に1回~2回くらいはバッグを出して日陰干しをする事、風に当ててあげる事が望ましいです。日本国内は高温多湿の地域が多い為、クローゼットの中や箱の中はカビの発生原因にもなりますし要注意となります。

当店のエナメルバッグ修理について

次にエナメルバッグの修理についてご案内となります。
変色してしまったエナメルバッグや色移りしたエナメルバッグについては染め直しをしてエナメルコートする修理となります。
先にも記載しておりますが、変色や色移りのみを取り除く事は不可能ですので、現在のエナメル膜の上に再度色付けを行い、エナメル膜を再コーティングします。
元の色に戻したい方や、違った色にしたい方など様々ではありますが、ご希望の色に近づくように調色をしております。
但し、色の完全一致は理論上不可能ですのでその点はご了承下さい。

エナメルバッグ修理前エナメルバッグ修理後

上段のルイヴィトンエナメルバッグは元の色に戻す修理となり、下段のシャネルエナメルバッグはカラーチェンジとなります。
このようにお客様のご希望により色付けをしておりますが、カラーチェンジにつきましてはお客様のご希望に沿えない場合もございますので、まずはご相談頂ければと思います。

エナメルバッグのカラーチェンジで可能な色は?

カラーチェンジの色につきましては、基本メタリック色(ゴールド・シルバー・ブロンズ等)以外であればおおよそ対応可能となります。
但し、中々再現が難しい色(例えばヴェルニのアマラントなど)もあります。
ブランドカラーはやはりブランドしか出せないのが原則となりますのでご理解下さい。(極力近づける努力はしております。)
また、パール色につきましては別途パール加工オプションが必要になります。こちらも色の深みやパール含有率等の違いは出てしまいますので、あくまでもパール感を再現しているレベルとなります。


ご参考までに上記写真は当店でのパール加工したエナメルバッグのアップ写真となります。

エナメルバッグの変色や色移り修理時の疑問や質問

いくつか良くあるご質問をご紹介します。
Q.エナメル修理をして頂いてもまた変色は起こりますか?
A.エナメル塗料につきましては変色する特性がありますので変色しないとは言えません。
  但し、当店使用のエナメル塗料は日本の気候に合わせた調合ですので、多少なりとも耐久性は高いと思われます。

Q.カラーチェンジでオススメの色はありますか?
A.オススメの色は特にありませんが、変色を嫌う場合は濃い色、特に黒はオススメとなります。
  黒は変色しない訳ではなく、目立たないのがオススメの理由です。

Q.ルイヴィトンのロゴなどが埋まってしまうのでしょうか?
A.修理事例等でも分かると思いますが、ロゴが埋まる程の厚さはありません。但し、やはり現在のエナメル膜の上に塗装となりますので若干は埋まります。

Q.一部エナメルが剥がれている部分があるのですが、分からなくなりますか?
A.極力傷部分を埋めての作業にはなりますが、完全に分からなくなるレベルまでは剥がれ状況にもよりますが無理な場合もあります。
  凹凸は多少残るとお考え頂いた方が良いかと思います。また、表面が剥がれている場合はあまり傷埋めも出来ない場合がございます。

Q.柄物やグラデーションのあるバッグは修理可能ですか?
A.柄物については写真で拝見して修理可否を判断致しますが、境界線が曖昧な柄や不均一な物は対応不可となります。グラデーションについては当店では対応不可となります。

その他もありますが、参考までにご紹介致しました。
お気軽に不明点などはご相談頂ければ回答致します。

お問い合わせ・お見積り方法はこちらから

変色や色移りしたエナメルバッグの修理注意点

最後にエナメルバッグ修理について注意事項をお伝え致します。

まずエナメル製品は部分補修は不可となります。エナメルコーティング自体はそれなりに厚みがあり、部分的に補修すると修理痕が残ってしまいます。その為、基本的にはエナメル部分全体の修理が必要となります。

また、エナメル塗料は乾燥までにかなりの時間が必要となります。当店では極力埃や気泡が入らないように注意しておりますが、どうしても防ぐ事が出来ない現象もありますので、混入してしまう場合がある事をご理解下さい。

ステッチ(糸目)にも塗料がかかる事になります。糸の種類により糸が毛羽立ちを起こしてザラザラした感じが残ってしまう事があります。

※特に綿系の糸になりますが、細い糸が何重にも束ねられて作られている為、中で切れた糸が毛羽立ちを起こして塗料で固まる事によりざらつきになります。

先にも記載しましたが、色についてはあくまでも「目安」として色を調色する為、ご希望色との完全一致は理論上不可能となります。

マイナス面ばかりを記載しましたが、ご理解の上ご依頼を多く頂いておりますので、是非ご検討頂ければと思います。

 

※上記に価格が記載されている場合は以前の価格体系の場合がございます。(過去のブログの為。) 最新の価格体系(参考価格)はメニュー・料金表をご確認下さい。

 

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