今回ご紹介するのはハイブランドのルイヴィトンよりワンショルダーバッグのトンプソンストリート修理となります。
結構ご依頼の多いバッグですので持っている方は多いと思いますが、横27cm縦20cm位のシンプルな構造となります。
バッグの外側はエナメル素材となります。モノグラムの型押しが施されたルイヴィトンでは定番の表面です。
バッグの内側は合皮素材となります。こちらもルイヴィトンのバッグでは良く使われている素材ですが、「革じゃないの?」と思われる方も多いかも知れません。
ショルダー部分はヌメ革素材となります。
ご依頼品のバッグ情報
改めまして、今回ご依頼頂いたバッグ情報となります。
【ブランド名】ルイ・ヴィトン
【ライン名】ヴェルニライン
【バッグ名】トンプソンストリート
【ブランド色】ヴィオレ(パープル)
【ご相談内容】エナメル部分の色が変わってしまった。元の色に近付けて欲しい。
となります。
ここで「ん???」と思っている方もいると思いますが、上の写真ではエナメル部分の色が薄茶のような色に見えます。
ですが、元々はブランドカラーで「ヴィオレ」と言うパープルとなります。何処を見れば分かるかと言いますと、、、
蓋を開いた内側の合皮部分を見ます。合皮部分はエナメル部分ほど色が変わりませんので、内側を見ると元の色が分かります。
それにしてもここまで色が変わってしまうかと言うくらいにエナメルの変色が起こっております。
保管の方法が悪かったの?
当店へのご質問で、エナメルの色が変わってしまうのは保管方法が悪いのか?と言う話が良くあります。
エナメル自体が「黄変」の特性を持った素材ですので、いづれは色が変わってしまいます。ですので、一概に保管方法が悪かったとは言い切れません。ですが、エナメル素材の劣化が進行する原因としましては保管時の「温度」「湿度」「紫外線」等の影響が少なからずありますので、風通しが悪く温度や湿度が上がったり下がったりを繰り返していると劣化進行は早くなります。
大事にし過ぎてしまい、「箱の中にずっと保管している」「クローゼットの中に入れたままにしている」などがありますと、いざ使おうとした時に色が変わっていたなんて事がありますので、1ヶ月に1回位は日陰干しをして風通しを良くしてあげる事が必要になります。
修理前のエナメルバッグ
それでは修理前のバッグを写真にてご紹介となります。先にご紹介した写真もありますが、角度を変えて撮影しております。
蓋を開いた部分を見ますと薄っすらと紫っぽく見えているような感じがしますが、基本的にはほぼ全面変色が起こっております。
修理後のエナメルバッグ
それでは次に修理後のエナメルバッグを写真にてご紹介となります。目指す色としては内側(合皮部分)のパープルです。
革生活で修理をすればこの位の仕上がりになります。
内側の合皮部分やショルダーとパイピングのヌメ革はそのまま(色付けなし)での仕上げとなります。
エナメル修理のまとめ
エナメル製品はいづれ変色をしてしまい、元の色とは違った色に変化をしてしまいます。
ですが、内側との兼ね合いもあるのでやっぱり元の色に戻したいと言う場合は革生活のリカラープランとなります。
他店に相談して「黒にしか出来ない」と言われる場合もあるようです。エナメル修理では店舗により修理方法も異なりますが、元の色に近付ける事も、別の色に変更する事も可能となります。
今回は元の色に戻す「リカラープラン」での修理をご紹介致しました。
当ブログでは修理したほんの一部しかご紹介出来ておりませんが、参考になるブログもあるかと思いますので是非隅々まで見て頂ければと思います。
ルイヴィトンのエナメル修理に特化したブログは、、、
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参考【特集】ルイヴィトンヴェルニのバッグ・財布修理
革生活でご依頼・お問い合わせの多いブランド「ルイヴィトン」より、ヴェルニ(エナメル)の修理内容についてご案内致します。 エナメルで修理依頼No1のトラブルは「変色」 エナメルの「変色」ですが、お問い合 ...
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こちらが参考になると思います。
変色(黄ばみ)や色移りがどのように起こっているのか気になる方は、、、
こちらをご覧下さい。
それではトンプソンストリートのエナメル修理のご紹介は以上となります。